糖尿病をとことん知る(4) 運動の効果について
献立作成者:矢田美幸
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皆さんは「グルット4」という言葉を聞いたことがありますか。
グルット4の骨格筋細胞内へのブドウ糖のとりこみの新たな仕組みが見つかったのでお話をします。
(運動をすると内臓脂肪を燃焼するだけでなく、血液中のブドウ糖をインスリンの助けがなくても細胞にとりこみ燃焼することができるのです。)
今年のテーマである糖尿病をとことん知る(1)でお話をしたように食事をすると吸収され、血糖値が上昇します。すると膵臓のβ細胞からインスリンが分泌されて筋肉や脂肪細胞にブドウ糖が取り込まれます。
「糖尿病をとことん知る(1)」
もう少し詳しくお話をすると
食後、血糖値が上がると膵臓からインスリンが出ます。
インスリンは鍵の役目、細胞内のインスリン受容体を鍵穴の役目をします。
インスリンがインスリン受容体にはまり込むと、グルット4が細胞の表面に出てきて、ブドウ糖を細胞内に取り込みます。
しかし、糖尿病の方の場合は、インスリンがあってもインスリンの効きが悪く、グルット4は働きません。
運動をすると筋肉が収縮します。
するとインスリンの助けをかりなくても、グルット4が細胞内にブドウ糖を取り込みます。
定期的に運動を続けると血液中のブドウ糖をインスリンの力をかりなくても細胞内にとりこみ、燃焼させることができます。
糖尿病治療は食事療法と運動療法の両輪です。運動は大事です。
無理をせずに続けましょう。
(病状によっては運動の制限・禁忌もあります。)
次回はカーボカウントについてお話をします。
今回の献立の栄養量
エネルギー量 (Kcal) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
527 | 19.3 | 6.5 |
炭水化物 (g) |
食物繊維 (g) |
塩分 (g) |
78.2 | 7 | 3 |